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本のジャンルは多岐にわたります。

出版社でも、本をどのジャンルのものとして出版するかは、実は悩みどころです。

どちらにでも分類できそうな本がいろいろあるからです。

 

でも、無理矢理、え~い! とばかり分類して、分類コードを振って出版しています。

 

さて、図書館では「日本十進分類法」(補足で紹介)で分類していますが、ここでは、主に本屋さんでの分類を紹介します。

 

とは言え、本屋さんでもまちまちですので、以下は、だいたいというところで。

 

ここでは、多くの本が分類されそうな5種類のジャンルについて紹介します。

 

 

文芸

 

文芸書はもっともポピュラーな「読み物」で、

文学(小説)、エッセイ、詩歌・短歌・俳句、戯曲などが含まれます。

 

文芸書を代表するは「小説」でしょう。

 

純文学、大衆文学、歴史小説などに分類することもできますが、

「小説」を定義するなら「散文で書かれた虚構にもとづく作品」くらいになります。

 

韻や律を踏む「韻文」ではなく、形式自由な「散文」の作品です。

ちなみに、英語の「novel」を「小説」と訳したのは、明治時代の作家、坪内逍遙と言われています。

 

日本では源氏物語や枕草子からはじまって、現代までそれこそ数限りなく創作され、詩歌、俳句、短歌などの韻文作品とともに、私たちの感性をはぐくむ主要な要素となっています。

 

虚構とはいえ、人物モデルがあったり、史実を脚色したりと、想像だけの作品とは限りません。もちろん、海外の作品も多数、読まれています。

 

私たちの感性に直接、訴えてくるので、ヒットすれば社会的な現象になったりします。

 

本屋さんで、いちばん目立つところに置かれているのは、こうした作品であることが多いです。

 

 

実用

 

実用書は、生活にかかわるような、何か身近な目的があって読む本です。

健康、料理、育児、趣味、スポーツ、美容、冠婚葬祭など多岐にわたります。

 

地図や旅行ガイドなどは、独立したジャンルになっていることも多いですが、広くは実用書に分類されます。

 

誰にでも読めるように、比較的やさしい言葉で書かれているものが多く、内容が専門的で高度な場合は、たとえば健康書は医学に、育児書は教育にという具合に、専門書にジャンル分けされます。

 

 

ビジネス・経済・経営

 

広く、経済や仕事(一般企業)に関する本が分類されます。

 

経営は、経営学、経営管理、マーケティング、組織論、税務・会計など、

経済は経済学、金融・財政、産業・貿易など、比較的はっきりした枠組みがありますが、

ビジネス書には、仕事にかかわるもろもろの本が含まれ、ジャンルが明確とはいえません。

 

仕事の上達法や金銭に関わるものが中心ですが、優れた企業や人の紹介、国際事情、歴史的背景など、教養書としての側面も持つジャンルです。

 

また、単なるスキルアップ方法だけでなく、職業人としての人生観やものの見方、メンタル・ケアなど、さまざまな自己啓発書もビジネスに含まれます。

 

ただし、自己啓発書は、より心理に比重を置くものは、心理(人文書)に分類されます。対人関係の技術などは、ビジネスにするか、心理にするか、ジャンル分けの担当者が悩むところです。

 

 

児童書・学参

 

児童書は絵本、童話、学習図鑑、学習まんがなどで、

学参は小学生・中学生・高校生の学習参考書で構成されるジャンルです。

 

児童書には、学習用のカルタなど、教材的なものも含まれます。本来は独立したジャンルですが、辞典、辞書類も学参に置かれることが多くあります。

 

「大人向けの絵本」も根強い人気がありますが、他に適当なジャンルがないからでしょうか、児童書のコーナーに置かれることが多いようです。

 

 

専門書

 

ジャンルと言うよりも、人文科学、社会科学、理工科学、医学、芸術など、専門的な内容を持った本の総称です。

 

人文科学には歴史、哲学、宗教、心理学などが分類され、社会科学には、社会、政治などが、理工科学には物理、工学、コンピュータ、化学、生物、地学、天文などが分類されます。

 

社会学や政治学は、基本は専門的分野ですが、「旬の話題」を狙った本が多く、一般の関心の高さから、「社会」や「政治」として独立して分類されたり、「ノンフィクション」としてまとめられていることが多いです。

 

理工書では、特にコンピュータ関係書が、独立して棚が構成されていることが多いようです。

「環境」や「原子力発電所」問題などは、理工でもあり、社会でもありと、分類のむずかしいものとなっています。

 

 

補足

 

ここでは触れませんでしたが、コミックやゲーム攻略本などもたいへんな人気です。

また、文庫や新書は、内容による分類ではなく、判型(大きさ)による分類です。

選書、選集は出版社が独自に本を選び、体裁を統一してシリーズにしているもので、内容は各社まちまちです。

 

なお、図書館で使用している「日本十進分類法」次のようになっています。

0総記、1哲学、2歴史、3社会科学、4自然科学、5技術、6産業、7芸術、8言語、9文学

(グッドブックス 良本光明)