茅葺きづくりの神領民家

 

三峯神社の鳥居をくぐらずに右側の坂を下ったところに茅葺きの家があります。

約200年前の建物なのだそうです。

今は文化財となり、自由に入ることが出来ませんが、

取材のために中に入れていただいたことがあります。

 

その日は前日に雪が降り、屋根はすっぽりと雪がかぶっていました。

中に入ると、土間には農機具、板張りの床に囲炉裏、壁には三峯神社の古いお札が何枚か貼られてあり、

囲炉裏の煤で黒くなった神棚の前に大黒様が一対こちらをむいて笑っておいででした。

 

板張りのすき間から風が…

 

案内してくださったのは、この家で育ったという三峯神社の禰宜の千島さんです。

寄贈をされたおかげで、当時を知る貴重な文化財として今に残ることになったわけです。

 

床に立って驚いたのが、板張りのすき間から下が見え、そこから冷たい風が入ってきます。

千島さんは「よくこんな建物の中で過ごしたものだなあ」と感慨深げに話しておられました。

ここは冬には氷点下となり、本当に寒いんです。

 

せっかくだからと囲炉裏に火を付けて下さいました。

くべた炭が赤くなり、暖かさが囲炉裏のまわりに広がってきます。

家族達がここに集って、食事をし、語らう情景が浮かんでくるようでした。

 

三峯神社と共に生きた人々

 

かつて神領民家はお山の南斜面に点在し、60軒ぐらいあったといいます。

下駄屋や豆腐屋などを営み、三峯神社や参拝者を下支えしてきました。

女の子たちは学校へ行く前に巫女舞の稽古をしたそうです。

明治以前は、神領の人々は年貢を三峯山に納めていたと聞きました。

 

時代も変わり、ここに家族で住む人々はいないそうです。

童女による巫女舞もおのずとなくなっていきました。

 

三峯神社に勤めておられる神職の方、食堂の方と話をしていると、

神領民の出という方々が何人もいらっしゃいます。

お住まいは山の下に移動はされても、人生、三峯神社とともにあられるわけですね。

(グッドブックス 良本和惠)

 

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