荒川の源流としての三峯

 

埼玉県民と東京都民の生活を潤す「荒川」

その源流は奥秩父の山岳地帯、三峯神社付近なのだそうです。

今日は三峯神社の中山宮司にうかがった、水と信仰にかんする話を書かせていただきます。

 

水1

 

交通機関のなかったむかし、三峯へは山々を越えてたどり着きました。

今でも表参道を歩くことができますが、鳥居から2時間以上もかかる、まるで登山です。

そんな山岳地帯の山の頂上になぜ聖地が開かれたのか。。。

この疑問を中山宮司にぶつけてみましたら、感動的な答えが返ってきました。

 

そこに水があったから

 

中山宮司はちょっと考えられてから、こうおっしゃいました。

「そこに水があったから」

この言葉を聞いたときは、鳥肌が立ちました。

 

三峯の周囲にはずっと高い山々があり、そこから水脈が来ているようです。

宮司はこう続けられました。

 

「命を維持していくのに必要なのは、まずは水です。

蛇口をひねれば水が出るという生活に慣れきった現代人にはピンとこないかも知れませんが、水に苦労してきたむかしの人にとって、かけがえのないものだったのです。

古代の人々は、こんな深い山にもいのちを潤してくれる水が出たことに対して、感謝の気持ちを神への献げ物として表した。

三峯の山に1900年もの歴史を刻むことができたのは、人が生きていくという原点がここにあったからです。」

 

人が生きていく原点と信仰の原点が結びついた、とても説得力のある説明でした。

 

水2

 

水神さまへの祈り

 

三峯神社の境内のすぐそばには今でも水がこんこんと湧いていて、

その水を「龍洞の水」として大切にしているそうです。

神社では水神さまへの感謝の気持ちを表すお祭りを1月9日に執りおこなっておられます。

その祝詞の一節がこちらです。

 

「真清水の流れは永遠に絶ゆることなく流れ続き、

三峰山内に甘き清き水を授けたまひ、配りたまへと、かしこみかしこみも白す」

 

水3

 

私は荒川が海にそそぐ河口付近に住んでいます。

この川の大本の水がはるか山岳地帯の三峰の聖地から発し、しかも祈りを捧げられたものであると思うと、コップ一杯の水に感謝の念が湧いてまいります。

(グッドブックス 良本和惠)

 

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