取次(本の流通業者)から返品がありました。
段ボール3箱、今月の返品です。

 

全国の書店に置かれて一定期間を過ぎた本が、
取り次ぎ会社を通して定期的に帰ってくるのです。

 

箱を開けると、カバーが汚れたり、オビが破れたりしたものがちらほら。
それらをはずして、新しいカバーやオビを掛け替えると、新品同様になります。
(カバーとオビは、余分に刷っておくのが習わしです)

 

中には、本体が破損して、商品として扱えなくなったものもあります。
これは出版社にとっては、痛手です。
書店や流通過程で破損しても、だれも弁償をしてくれません。
絵本などは、たくさんの子どもが触るため、
戻ってきても商品として再び出荷できないものが出てきます。

 

 

食品の流通に詳しい友人が、
「小売りや流通段階で商品が破損したら、弁償するのが筋なんだけどね。
出版の世界は厳しいね」と言ってましたっけ。

 

本は、基本的に出版社のもので、
委託というかたちで書店さんに置かせてもらっているのです。
逆に言えば、書店さんは、出版社に本を置くスペースを提供しているともいえます。

今回の返品の中にも絵本が入っていて、
角が少しつぶれているものが何冊か出てきました。悲しいです。

 

汚れが全くなく、店頭に並ばずに帰ってきたものも一目でわかります。
きれいなのですが、せっかく世に出て行ったのに、
だれにも触れなかったということですから、これはこれで悲しいものです。

 

 

昔は、新刊委託して大量に返品されてきても、
また注文があり、書店に並んで売れるというのが当たり前でした。
だから、きれいに磨いたり、カバーを掛け替えたりして次の出荷に備えたものです。

 

本は売れないのに、出版点数はがグンと増えた近年は、
1度戻ってきた本がまた出ていくのは、なかなかありません。
なので、そのまま断裁処分される本たちもあります。

 

だけど、私たちは磨き、カバー・オビを掛け替えて、次の出番を待ちます。

 

だって、いい本たちですから。
必要な方に届けたいのです。