出版業界の面白いことの一つに、
他社の人たちと仲がいいという点が挙げられます。

 

 

家電メーカーの社員が他の会社の人と飲んだり、
親しく話をすることなどあり得ないのではないかと思います。
企業秘密が漏洩すると困りますからね。

 

ところが、出版業界では、編集も営業も、
一緒に勉強したり、協力したり、親しく飲んだりします。

 

 

出版業界の場合、企業秘密といっても、
著者の持ち味をどう切り口を変えて世に出すかであって、
それはタイトルであったり、構成であったりするのですが、
そのあたりは互いに聞かないようにしているわけです。

 

 

 

編集者は、出版パーティや勉強会で著者を介して知り合い、
営業マンは、著者、あるいは書店や取次での会合を通して知り合うようです。

 

 

 

私自身は、子育てをしながら編集者の生活をしてきたため、
勉強会やパーティ、飲み会にあまり行くことはありませんでしたが、
それでも、担当した著者を通じて、多くの業界人に出会いました。

 

こんなこともありました。
ある作家さんと話していて、その視点の面白さに、
「本にしましょうよ」と盛り上がって進めた企画がありました。

 

 

集中して書いていただき、何度かやり取りを経て完全に原稿が出来上がった頃、
会社に見せたら、出版は取りやめにしようという。
企画としては、絶対行けると踏んでいたので、ショックでした。

 

何とか世に出したいと、その作家の本を出したことのある会社の編集者に相談。
「ここまで出来上がったものを、いただいてしまっていいんですか?」
と、むしろ恐縮され、すぐに出版していただきました。

 

 

 

今から思うと、営業力のあるこの会社に出していただいて良かった。
この本は、単行本として出版され、やがて文庫本になって生き続けています。

 
営業マン同士は、書店で一緒にフェアを開催したり、実務的に交流します。

 
まだまだひよっこ出版社である弊社では、
出版社の社長さん方に、生き残るノウハウを教えていただいたり、
相談に乗るからいつでもおいでと声をかけていただいたりしていますが、

 

現在、N書館さんから、生協の書籍カタログの仲間に入れていただき、
T館さんからは、「互いの強みを生かして、いい物を作り上げましょう」と、
共同出版の話をいただいています。

 

T館さんとの楽しい企画がスタートしました
T館さんとの楽しい企画がスタートしました。

 
お世話になっていることのほうが多い弊社ですが、
できるだけ早く、ひよっこを脱皮して、
いい会社を支援する側に回りたいと願っています。

 
by かっちゃん