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社会
この国の希望のかたち~新日本文明の可能性~
伊勢雅臣 著
重版出来!
日本は、ヨーロッパ諸国のように感染拡大、ロックダウンしていたら、本当に大丈夫だったのか!?
コロナ禍によって浮き彫りになった日本の脆弱性を明らかにしつつ、これをグレートリセット(大転換)の時ととらえ、縄文以来の日本の特性にたって描いた、日本復活へのグランドデザイン!
大手企業の欧米現地法人社長として世界でビジネスを展開しながら、メルマガ(創刊23年、読者4万人)で日本の魅力を発信し続けてきた著者による渾身の一冊。
コロナ禍で露呈した日本の脆弱性
中国武漢で発生し、瞬く間に世界へと広がり、大きな打撃をもたらした新型コロナウイルス。
日本は世界に比べて感染者数も少なく、ロックダウンなどの非常事態にはならなかったものの、グローバル化や都市集中による危険性を突きつけられました。
東京圏への一極集中は世界の都市に比べて最悪、食糧自給率は先進国の中でも極端に低く、これでは、紛争や感染症など世界レベルの危機が起きたときに生き延びることができません。
近代以降の日本は、西洋的な物質文明を追いかけた結果、物質的には豊かになりましたが、極端なグローバル化と都市化をもたらし、結果として国家社会としての自立性、自然と社会の循環性、人口の分散性、暮らしの適応性を見失ってしまったのです。
地方の衰退、第一次産業の危機、そして人口減少
これらの問題がすべて地方と農林水産業にしわ寄せされています。
特に、第一次産業は、農業も水産業も林業も、担い手不足や産業政策の問題により、あと20年で消滅しかねない危機的状況にあります。
加えての人口減少、少子化。人口減少の未来予測によって、日本は衰退の一途をたどっているという論調がよく見られます。
しかし著者は、適正人口という視点で見れば、恐れるに足りないと言い切り、むしろ問題は、結婚したくてもできない状況の改善が急がれると指摘します。
世界に誇る縄文文明に日本復活のカギ
本書は、今回のコロナ禍を、これまでの西洋文明追従から大きく舵を切るチャンスと捉え、縄文以来の日本の特性に立って、人口適正化、地方分散、農林水産業の再生による真に人間らしい、持続可能な発展のあり方(新日本文明のイメージ)を描いています。
では、現在に生かせる縄文文明とは何か。
縄文人の豊かな生活から、持続可能性のための5原則を抽出し、それを地方活性、農林水産業の復活から働き方など生活レベルのイメージにまで落とし込んで提示します。
クールジャパンの先駆者が描く「この国の希望」
著者の伊勢雅臣先生は、大手企業の欧米現地法人の社長として世界でビジネスを展開しつつ、メールマガジン「国際派日本人養成講座」で32年もの間、日本の魅力を発信しつづけ、クールジャパンの先駆者とも言われてきました。
まさに世界の現実と日本の歴史・文化を知り尽くした方。
そんな著者が描く「この国の希望=新日本文明の可能性」は、国内の諸問題だけではなく、世界が抱える「持続可能な開発目標」に応えるものとなっています(第5章 新日本文明とSDGs)。
伊勢雅臣著『この国の希望のかたち~新日本文明の可能性』
ISBN978-4-907461-28-7 C0036
四六判・並製、132ページ
定価:1,540円(本体1,400円+税10%)
著者プロフィール
伊勢雅臣(いせ・まさおみ)
経営学博士、「国際派日本人養成講座」編集長。
1953年東京生まれ。東京工業大学社会工学科卒。大手製造企業に就職。社員留学制度により米国カリフォルニア大学バークレー校に留学。経営学修士(MBA)、経営学博士(Ph.D.)を取得。生産技術部長、事業本部長、常務執行役員などを歴任。2010年よりイタリア現地法人社長、2014年より米国現地法人社長。海外滞在11年、駐在・出張・観光で訪問した国は5大陸40カ国。ビジネスの傍ら1997年にメールマガジン「国際派日本人養成講座」を創刊、以後23年にわたり編集長として発信を続け、現在の読者4万人。筑波大学・日本語日本文化学類・非常勤講師。公益社団法人国民文化研究会理事も務める。
著書に、『世界が称賛する 日本人が知らない日本』『世界が称賛する日本の経営』『世界が称賛する日本人が知らない日本2 「和の国」という”根っこ”』『学校が教えない 本当の日本史』(以上、育鵬社)など多数。
構成
序 章 グレート・リセットの時
第一章 近代物質文明の行き詰まり
第二章 縄文文明が示す持続可能性の原則
第三章 新日本文明における人口と国土のかたち
第四章 新日本文明における農林水産業の再生
第五章 新日本文明が切り拓く未来~SDGsと日本~
図解多数
「近代物質文明は、日本国全体を物質的には豊かにしてくれましたが、それは極端な都市化とグローバル化によるもので、その結果として我々は国家社会としての自立性、自然と社会の循環性、さらには人口の分散性、暮らしの適応性を見失ってしまったのです。これらの問題がすべて地方と農林水産業にしわ寄せされています。したがって、新日本文明を築くにも、まずは地方と農林水産業の再生から始めなければなりません。」──本文より
メディア情報
産経新聞読書面「編集者のおすすめ」コーナー(2021年5月29日付)
下の動画は、令和4年1月9日に八重洲ブックセンターで開催しました伊勢雅臣先生と小名木善行先生のトークイベントの中の『この国の希望のかたち』の部分を拾い出したものです。