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blog | 2014.12.22

紙書籍の編集者が電子書籍を見て思うこと

サクサク読める電子書籍

久しぶりにキンドルで本を読みました。

おおっ、紙よりもサクサク読める。
それも、キンドルを縦にして読むより、下の写真のように、横のほうが読みやすい。

1行の文字数が短いほうが情報伝達は速いのかな?

・・・と、あることを思い出しました。

大手新聞社の敏腕デスクだった著者を担当したときのこと。

番記者から始まり、長年書く仕事をしてこられたはずなのに、
読んでいて、文章がすんなり入ってこないし、ぎこちない。

しばらくして、ああ、なるほどと気づきました。

新聞は1段(1行)が12字。昔でも15字程度。
この先生には、1行十数字のリズムが染みついている。
それで単行本の1行(38~40字)に流し込むと、リズムが壊れるのだ。

そこで、「先生、こんなふうに直していいですか?」と断って、
敏腕デスクだったことは完全に無視して赤字を入れていったのであります。
結果は。。。

先生はとても喜ばれ、いつも何冊もバッグに入れて持ち歩いていらっしゃるほどでした。

 

読みやすい1行の文字数は、人それぞれ?

皆さんのFacebookやブログの文を拝見すると、
文章の折り返し点(1行の文字数)が徐々に短くなっていることに気づきます。

やがて文章のリズムは、新聞なみの12文字あたりになっていくのかもしれません。

すると、いつしか、1行40字の紙書籍の本なんて読めない、
落ち着かないという時代が来るのかもしれませんね。

やがて、一般の書籍サイズに変化が起きるといったこともあるかも、
それは、どういう形?

なんて、夢想が始まったところで、

本日はこれにてm(_ _)m

 

(書籍編集者 良本和惠)

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この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。