ブログ | グッドブックスは、本の力を信じて"良い本"を作りつづけます。

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blog | 2016.02.02

3周年

グッドブックスは、2月1日、創業3周年を迎えることができました。

会社を立ち上げた時、
創業3年後に生き残っている会社は1割しかないと聞き、
「3年は石にかじりついてでもがんばる」と決めました。

 

信用も実績もない出版社の厳しさをイヤというほど味わうこともありましたが、
振り返ってみると、楽しかったことばかりです。
これも、皆さまの応援のおかげと、心より感謝いたします。

 

「とにかく立ち上げました!」で半年が過ぎた1年目。

2年目は、かつて勤めていた会社で私が最も信頼し期待した編集者、
浦谷さおりが入社してくれ、わが社の「本づくり」への情熱に火が付きました。

3年目は、取次会社と契約でき、一気に活動の枠が広がり、

3期目にしてようやく黒字転換しました。

 

1冊の本が出来上がるには、
原稿を書いてくださる著者がいて、
印刷・製本してくださる業者がいて、
イラストを描いたり、写真を撮ったり、
校正をしたりといった外部スタッフの協力が不可欠です。

 

さらに、出来上がった本を書店に流通してくださる取次会社、
本を売ってくださる書店さんがいなければ、商業出版は成り立ちません。
そうしてはじめて本は読者の元へと届きます。

 

納得のいく本に仕上がるまでには、1年以上を要します。

 

そんな本が元を取り、利益を出すには、5000部くらいの実売が必要です。
(定価設定によって違ってきますが)

しかし、この時代、それは容易なことではありません。

かつての私は、どんな企画も初版5000部くらいでないと
出す意味がないと思っていましたが、
いまや2000部刷っても多いんじゃないのと言われる時代です。

 

そんな中、私たちが4年目に意識したいのは、

・出版活動の原点への回帰
(社会における出版の役割を改めて意識し、形にしていくこと)

・本という形の可能性の追求です。

 

時代の転換期には新しい視点や情報が不可欠です。
いま必要だと思う本や、人々が潜在的に求めている本を
たとえ少部数からのスタートでも出していきたい。

 

むしろ小さな会社だからできるのではないかと思います。

 

伝統と現代が融合する日本橋で、
柔軟に、そして思い切って、独自の路線を歩んでまいります。

 

今後とも、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。