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blog | 2018.06.27
三峯山に鳴り響く鐘の音~神仏混淆の名残が今もなお~
朝夕、三峯山に鳴り響く鐘の音
三峯神社に泊まったことのある方ならお気づきでしょうが、
朝夕、ゴーン、ゴーンと鐘の音がお山に響き渡ります。
興雲閣の裏手にある鐘楼(上の写真)で神社の方がついているのです。
あれ、変じゃない?
そう思われた方も多いかと。
鐘楼があるのはお寺ですもんね。
では、なぜ?
神仏混淆のお山
三峯神社の1900年の歴史をひもといていくと、とても興味深い日本の宗教観のようなものが見えてきます。
明治以前にはこの境内には神社と寺が共存し、その名も「三峯山観音院高雲寺」でした。
お坊さんは天台宗、真言宗、修験道を兼務したそうです。
つまり、三峯神社では神仏混淆の時代が長く続いたのです。
明治時代になり、神仏分離が行われたとき、お山は神社となるのですが、
歴史的に価値のある鐘楼や、山門、お寺の本堂を残したのです。
山門は仁王像を移転させて随身門に、
本堂は、いま喫茶室(小教院)になっています。
随身門や小教院をご覧になる際に、往時の様子を想像してみるのもいいですね。
さて、三峯山に響く鐘の音を聴いていると、
都会の喧騒を離れ、ふるさとに帰ってきたような安らぎを覚えます。
ちなみに鐘楼の鐘は、江戸時代初期の1657年に、陸奥盛岡藩のお殿様から寄進されたものです。
360年前の鐘が今なお現役で、しかも神主さんによってつかれていると思うと、なんだか不思議ですね。
(写真と文 グッドブックス 良本和惠)
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- この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
- 書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。