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blog | 2018.05.29

三峯神社の「白い氣守」頒布休止に思う（下）

25キロの大渋滞で、路線バスが1台も到着しなかった日

 

5月中旬、三峯神社は、毎月ついたちに頒布される「白い氣守」頒布の当面の休止を発表しました。

その直接の原因は、4月1日に三峯神社までの25キロに及ぶ大渋滞となり、周辺住民やふもとを通行する一般車両にまで影響を与えたためだそうです。

 

25キロの渋滞は、高速道路などでは珍しくはありません。のろのろと車を転がしているうちにやがて解消されていきます。

しかし4月1日は、三峯神社行きの路線バスが朝から1台も到着できずという異常な事態が起きました。

写真はイメージ

三峯神社へ車で上る道は１本しかない上に、前日から徹夜覚悟で「白い氣守」をいただきに神社にやって来た人々が多くいたため、

駐車場から出て行く車はほとんどなく、前に進めないという状態になってしまったのです。

 

前日から起きていた大渋滞

 

私自身、この異常事態を肌身で感じることとなりました。

3月31日に、『三峯神社　開運ビジュアルブック』の打合せのために三峯神社に登っていたからです。

 

早朝、池袋発の特急電車で9時前に西武秩父駅着。9時10分の三峯神社行きのバスは予定通り出発。しかしこの時点で満席で、途中から乗ってこられた方は長時間立ったまま三峯まで揺られておられました。

 

長時間にわたる打合せを終え、最終便のバス（午後4時30分発）に乗ろうとバス停に走ると30人が並んでいました。

最後尾にいた女性たちと楽しく会話していたのですが、いつまでたってもバスが到着せず、あたりが暗くなってきました。

三峯神社の鳥居の下にある市営駐車場

 

途方に暮れていた１人の女性

 

その中に、関西からやって来た女性が１人。

東京に出てこられる用があり、時間が出来たので、かつて参拝して感動した三峯神社にお参りしたいと山を登ってこられたのです。

ところが、行きも渋滞で、途中からバスを降り、1時間歩いてたどり着いた。

参拝だけをすませて最終便のバスに乗るため急いで停留所に来たら、バスが来ない。

だんだんと日が暮れ、もう新幹線にも乗れない。土地勘のない所でどうやって宿を探せばいいのかと、途方に暮れておられました。

宿探しをするもどこも満杯。そのうちスマホの電池がなくなり…。

 

せっかく遠くから三峯に登ってこられたのに、これではあまりにも気の毒だと思い、私のスマホをお貸しして宿を予約し、一緒に夕飯を食べて、池袋の宿までお送りしました。

 

その後、三峯周辺ではもっと大変なことに

 

都内の自宅に到着したのは夜中の12時前でしたが、

その頃、三峯神社を目指す人々や周辺住民の方々はもっと大変な事態に陥っていたわけです。
最も心配をしていたのは宮司はじめ神社の方々だったはずです。

あとでうかがうと、神職や職員の皆さんも渋滞に巻き込まれて、とうとうお山に登ってこられなかったそうです。

「渋滞解消の確実な解決策が整うまで当面のあいだ『白い氣守』の頒布は休止」

と発表されましたが、

山岳の奥地まで熱心に登ってこられる方々への思い、

周辺住民への思い、

ふもとの道路を利用される方々への迷惑。

さまざまなことに思いを巡らせての頒布休止のご決断だったわけです。

 

三峯神社は、長い歴史の中で、さまざまな苦難に見舞われ、その都度乗り越えてこられました。

今回も、最も良い解決策が見つかりますようお祈り申し上げます。

きっと、三峯の神さまや御眷属のお犬さまが神通力を発揮してくれるのではないかと思います。

（グッドブックス　良本和惠）

 

【こぼれ話】この時の打合せの一つに、本のデザインを決定することがあり、１０種類ものデザインをお見せしたところ、
中山宮司から「三峯に登ってみえる方に聞いてみるのがいちばん」と言われ、駐車場でバスを待つ間、何人かの方々に聞いたところ、全員一致で下のデザインを指さされました。
理由は、「私たちにとって三峯神社といって思い浮かぶのは拝殿なんです」とのことでした。

三峯神社は「白い氣守」のほかにも、魅力が盛りだくさんです。

その魅力を写真と短い文章で表現したのが『三峯神社　開運ビジュアルブック』です。

詳しい内容は、こちらへ>>>

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