blogブログ
blog | 2020.03.24
目的から考える4つの出版形態
いつか本を出版したいと思っておられる方は、まずは、何のために本を出したいのか、考えてみられてはいかがでしょうか?
それによって、どんな形態の出版が適切で、どのくらいの費用がかかるのか、何をやらねばならないのかが見えてきますよ。
名刺代わり→自費出版(編集が必要なら自費出版をやっている出版社)
ばくぜんと本を出せたらなと考えている人は、こちらのコースがオススメです。
初めて出会った方に自分はこんな人間ですよと分かってもらうには時間が掛かりますよね。
自分がどういう人間で、何を大切にし、どんな成果を出してきて、どんなふうに会った方に役に立つのか
といったことを本にまとめるのです。
著書を持つことはステータスのひとつですから、それだけで一目を置かれます。
名刺代わりに本を作るならば、商業出版の道を何年も掛けてさぐるよりも、できるだけ早く作ってしまった方がステップアップにつながります。
なので、原稿ができしだい、自費出版してみる。
ただし、自費出版は、出版社や印刷会社により、料金体系がかなり違うので、何社かで合い見積もりを取って、いくらくらいかかるのか、相談してみてくださいね。
ビジネスの手がかりに→自費出版、共同出版(自分の作りたいように作る)
名刺代わりとかぶるところもありますが、
ビジネスの手がかりにしたいという方も、本を出すことで、ビジネスチャンスはぐんと上がるはずです。
自分がやっている仕事やサービスを分かりやすく解説し、また、なぜ自分がこれを仕事にしたのかという物語も詳しく語ることができる。
また、自分の仕事やサービスを利用することによって、どれだけ読者にメリットや幸福をもたらせるか。これを説得力を持って書くことができれば、あなたを知らない読者もついてくる可能性、大です。
「自分のビジネスの手がかりに」が目的でしたら、出版社に持ち込んで編集者にあれこれ修正を迫られるよりも自分の書きたい内容を優先すべきです。
そんな出版は、共同出版が向いています。2000部くらい買い取るのを条件に、本屋への流通をお願いするわけです。
もちろん、編集者には、しっかり原稿整理をしてもらい、内容の信憑性を高めます。
共同出版に持ち込めない場合は、自費出版して、Amazonや自分のショッピングサイトで売る。これもぜんぜんありです。講演会や説明会を開いて、そのテキストにしたりするのもよいですよね。
自分の経験を人の幸福に役立たせたい→自費出版、共同・商業出版(書店流通)
人の幸福に自分の経験を役立たせたい。これは完全に読者目線の姿勢です。
読者が何のために本を買うかというと、自分の問題を解決したいが一番の動機ですよね。そこにあなたの経験を生かしてもらうわけです。
今はググると、問題解決型のブログやYouTubeがけっこうありますから、本を出す以上、しっかり作り込んで、信頼性のある内容にしなければなりませんが、それこそが著者の仕事ですから、がんばってください。
この場合、自費出版で手っ取り早く出して、自分のサイトで販売をしてみる。これができる人はすぐに取りかかると良いでしょう。
また、本屋に並んでいるくらいの質の高い内容を書いたという自信のある人は、出版社に売り込んで、書店流通させる手立てを考えるか、Amazonなどのネット書店で電子版を作る。紙の本を売るという選択もありますね。
小説、エッセイ、俳句、写真などの趣味を一冊に→自費出版・簡易印刷(サイトで探したり、印刷会社で)
これまでためてきた俳句や短歌の趣味を一冊に。せっかく人生の時間をたっぷり傾けて蓄積してきた宝物ですから、一つの作品に仕上げるのは、本当にオススメです。
俳句や短歌、写真は、一句一首、一枚が作品ですから、校正の必要はありませんし、それをどう編纂し、どんな装丁にするか、そこさえイメージできれば、本という形にするのは簡単です。
なので、こんな方へのオススメは、自費出版あるいは自分で本を作ってみる、です。
イメージができていたら、自費出版サイトで低価格で本を作ることができます。
また、印刷会社でデザイナーさんを抱えているところもありますから、そこに相談すると予算に合わせて、紙やカバーデザインを提案してくれますから、やってみましょう。
このサイトでは、出版を考えている方々に夢実現へのヒントを書いています。
「出版を考えている方へ」のカテゴリーを読んでみて下さい。
皆さんの夢が実現しますように!
(書籍編集者 良本和惠)
- この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
- 書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。