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blog | 2020.02.01

出版社から本を出す3つのメリット

 

今は、自分の考えをブログやYouTube等で、広く世の中に発信できるようになりました。ネット環境さえあれば、工夫と努力しだいで影響力のある人間にもなれるわけで、とても良い時代になったと言えます。

では、ブログやYouTube、notoと、出版社で出す本とではどこが違うのか、出版のメリットは何か、今日はそれをお話しします。

 

メリット1「情報の信頼性」

 

ネットで出す情報と、出版社から発信する情報との間には大きな違いがあります。

一言でいうと「情報の信頼性」です。

もちろん、ブログやYouTubeは役立つ情報満載ですが、経験談だとその人の経験の範囲の話なわけで、ちょっと割り引いて受け取らなければならないのは確かです。

 

では、どうして書籍の信頼性は高いのかというと、出版社で出す情報は、原稿整理や校正・校閲という「検証」を経て世の中に出ていくからなんです。

 

具体的には、原稿段階(ワープロ原稿や原稿用紙)で、編集者によって「原稿整理」という作業がおこなわれます。

ここでは、文章表現に問題はないか、言いたいことがちゃんと伝わる構成になっているか、事実と違っていないかなどの目で、何度もチェックされます。

次に、組版という過程に入り、「ゲラ」という紙ができて、これを著者と編集者と、プロの校正者がチェックします。

ゲラの段階では、誤字脱字のチェックのほかに、固有名詞や年代表記などに間違いがないか、データや内容に誤りがないかという事実確認の作業をおこないます。

いちばん怖いのは、著作権の侵害で、ほかの人が書いた原稿を、あたかも自分の意見であるかのように書いてしまうと、著者権侵害になってしまって、出版社が訴えられ、著者としてもう書けなくなったりするケースも生じます。

 

こうした過程を経て世の中に出ていく「本=書籍」は、最も信頼の高い媒体だということができます。

 

 

メリット2「社会的ステータスが上がる」

 

また、本を出すということは、少なくとも数千部は刷って売らなければなりません。なので、出版された本は、数千人以上を説得させるだけの価値ある本だと認められたことになるわけです。

だから、出版社から本を出すと、なぜか信用される。つまり、社会的ステータスが高くなるわけです。

 

とくに専門分野で活躍している人が著書を持つと、ぐんと社会的ステータスが高くなると言われます。プロフィールに著書があるかないかはけっこう大きいわけです。

私も著者にとっての最初の本(処女出版といいます)のお手伝いを何冊も手がけていますが、信用されるようになったと感謝されます。特に学術系は著書のあるなしでは評価が全く違います。

 

 

メリット3「後世に残る」

 

また、出版社で本を出すと、ISBNコード(世界共通の出版コード)が取れて、半永久的に保存される国会図書館に置けるというメリットもあります。

国会図書館の本はデータベースになっていて、一般の人も検索することができます。いまは注目の浴びない作品でも、後世の人が拾ってくれるということもあるわけです。

つい最近も、むかし印刷会社に原稿を持ち込んで自費出版したという方から、ISBNコードを入れて、国会図書館にも置きたいというので、リニューアル本の仕事が来ました。それは高度な哲学書でしたが、国会図書館に登録されることで、いつか後世の人が自分の説の重要性に気づいてくれるかもしれないと思われたようです。

その原稿を本にしていく過程で、たくさんの誤植や勘違いを見つけました。また、もっとこういう言い回しのほうが読者に伝わるという箇所がたくさんありました。読者が興味を引くような小見出しも加え、元の本とは断然興味深い本に生まれ変わりました。

 

原稿を客観的な目でとらえて、内容の正確さを確認し、読者の役に立つ魅力的な本へと変身させること。これが編集の仕事です。

そうした過程を経て生み出されていくのですから、出版社で出す本が特別な位置になるのは当然のことですよね。

 

今日は出版社で本を出すメリットについてお話ししました。
自分の原稿を他人にあれこれ指摘されて修正なんて嫌だなと思われるかも知れませんが、原稿を書いていく段階で自身で磨いていけばいいわけです。その方法をまた別のブログで書きますね。

(書籍編集者 良本和惠)

この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。