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blog | 2016.11.16
白しょうゆ、白だしって何?
最近よく聞く「白しょうゆ」や「白だし」。単に色の薄い「しょうゆ」や「だし」だと思っていませんか。
今日は白しょうゆや白だしについて、まとめてみたいと思います。
白しょうゆは小麦の配合が多いしょうゆ
濃口しょうゆは、大豆と小麦を等量(5:5)で麹を作り、水と塩を加えて熟成させます(本醸造方式)が、白しょうゆの場合は大豆:小麦が3:7や2:8など、小麦のほうが多く使われます。糖分が多く、透き通った琥珀色になるのが特徴です。
もろきゅうにしたり、ごはんに添えて食べたりする甘味の強い「金山寺味噌」を作るときに出る汁を、調味料として使ったのが始まりだと言われています。
基本的に、濃口しょうゆは生のままで使え、保存もききますが、白しょうゆは加熱して使うほうが望ましく、賞味期限も短いものが多いとされています。
白だしは、薄い色のしょうゆにだしを加えたもの
色が薄いのに「だし感」がとても強い白だしは、愛知県にある七福醸造が日本で初めて製品化しました。
七福醸造の白だしは、白しょうゆに本枯れ節や昆布、どんこなどでとっただしを加えたもの。
いまでは有名メーカーなどからも白だしが続々発売されていますが、他のメーカーではだしと白しょうゆ(もしくは淡口しょうゆ)の他に、みりんなどが加えてある場合もありますし、しょうゆが配合されておらず砂糖と塩だけで調味されているものもあるようです。
いずれも料理が上品な見た目に仕上がるので、薄い色合いの調味料として、家庭ではめんつゆの代わりなどに使われています。
和食だけではなく、チャーハンやパスタに加えてもおいしく仕上がります。
「白だし」の意味が変わった?
この「白だし」、商品があちこちのスーパーに出回りだした頃に違和感を覚えた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
料理人の世界では、ずっと以前から「白だし」という単語が使われていましたが、それは「昆布とかつお節でとった一番だし」のことを指したからです。しょうゆやみりんで味付けする前の段階のだしのことです。
「朝一番に白だしをひく」というのが、仕事の始まりでした。
調味料で味がしっかりついた「白だし」が商品として定着しましたので、料理人の世界での「白だし」は姿を消してしまったのかもしれません。
家庭でできる「白だし」の作り方レシピ
いつも使っている「白だし」を切らしてしまった! なんていう時でも、慌てなくて大丈夫。自分で作ってしまいましょう。
簡単な「白だし」の作り方レシピ
- 水 2リットル程度
- 昆布 5センチ四方程度
- だしパック 1袋(もしくはかつお節 ひとつかみ)
- 塩 大さじ半分
- 白しょうゆ(もしくは淡口しょうゆ) 大さじ1
- みりんや酒(お好みで)
1)水に昆布とだしパックを入れ、じっくり火にかける。
2)沸騰したら昆布とだしパックを取り出し、調味料を加え、ひと煮立ちしたら火を止める。
※だしパックの代わりにかつお節を使う場合は、水が沸騰してからかつお節を入れ、弱火にして3分程度煮る。ざるなどにクッキングペーパーを敷いて濾したものを鍋に戻し、調味料を加え、ひと煮立ちしたら火を止めます。
※色を薄く仕上げたいので、濃口しょうゆを使う場合は少量にし、代わりに塩を少し増やします。
※だしのよい香りを生かすなら当日中に使います。余ったらペットボトルや麦茶ポットなどに入れて冷蔵庫で保存し、3日以内には使い切りましょう。
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- この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
- 書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。