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blog | 2016.10.21

包丁の正しい握り方と切り方のコツ

 

撮影・村井明広(以下の写真もすべて)

包丁の正しい握り方や調理台に向かう姿勢を少し意識するだけで、いつもより食材がよく切れるようになり、料理がもっと楽しくなります!

包丁の正しい握り方と、切り方のコツを料理研究家の深澤大輝さんに聞きました。

 

包丁の握り方のいろいろ

 

包丁の持ち方には、「握り型」「押さえ型」「逆包丁型」「皮むき型」などがあります。

最も使われるのが「握り型」で、このあと詳しく説明します。

押さえ型(包丁の腹を人差し指と親指で挟む形)
──固いものや筋のあるものなどを切るときに用います。

逆包丁型(包丁の切っ先を逆に向ける形)
──魚をさばくときや野菜のそぎ切りのときに用います。

皮むき型
──りんごなど果物をむくときに用います。

 

正しい包丁の握り方は?

 

包丁を握る前に、まずは調理台に向かう姿勢から整えます。

まな板や調理台に向かって、足を肩幅に広げた状態で立つか、もしくはまな板や調理台に向かって斜めに構えます(半身の姿勢)。

体の重心は、足の親指に軽くのせるイメージで。

 

フーッと息を吐いて、両肩の力を抜いていきましょう。上半身全体をリラックスさせると、余分な力が抜けます。

この姿勢で包丁を持つことで、いつもよりずっと切れ味がよくなります。

 

〈包丁の握り方〉

 

1)柄を手に取り、小指と薬指で軽く握り、中指は力を抜く。

 

2)人差し指の第1関節と第2関節の間と親指の腹で、包丁の柄を握る。

 

3)力まずに握れていれば、てのひらと包丁の柄の間に丸い空間ができる。これがエアクッションになり、包丁が食材にフィットする。

 

画像を参考にしながら、ぜひトライしてみてください。

では次に、野菜の味が引き立つ切り方をご紹介します。

 

野菜の味が引き立つ切り方3選

 

野菜の切り方は、拍子切りや半月切り、乱切り、みじん切りなど、料理によって使い分けますが、切り方によって素材の味が変化することをご存じでしたか?

繊維に沿って切る、繊維に逆らって切るなど、それぞれの切り方は料理の目的に応じて、理にかなっていると思います。

ここでは、それらの一般的な切り方とはちょっと違った、野菜の味が際だつ切り方をご紹介します。野菜の呼吸の通りをよくする切り方、野菜が力を発揮する切り方と言ってもいいでしょう。

包丁は素材に刃を押しつけて切らずに、包丁の刃を前に動かして、結果的に切れた、という切り方が望ましいです。

 

〈玉ねぎの切り方〉

 

1)皮をむき、根を切り落とす。

2)タテ半分に切り、先端の茶色の部分を切り落とす。

 

3)中心から外に向かって切る。包丁は、まな板に垂直に動かし、玉ねぎを回すように切っていく(回し切り)。

ポイント 切り口を上に向けて、くし形にする。

 

 

〈根菜類の切り方〉にんじん、大根、ごぼう、かぶなど

 

1)根の先端から5ミリほど落とす。

2)葉元を5ミリほど落とす。

3)使いたい長さに応じて横に切り、タテ半分または4等分にする。このとき、包丁を内側から入れて切っていく。

ポイント 根から落とす。

 

 

〈葉もの類の切り方〉根つきのもの。ネギも同じ

 

1)根を落とす。

2)葉の先端から根に向かって切っていく。

ポイント 根を先に落とす。

 

どうでしたか? いつもの切り方とほんの少し手順を変えるだけで、味が変化するなんて面白いですよね。ぜひ試してみてください。

 

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この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。