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blog | 2016.10.22

心がモヤモヤする原因と解消法

わけも分からず気持ちがスッキリしない、心がモヤモヤするということ、ありますよね。
「心のモヤモヤは大切なメッセージ、何もないのにモヤモヤすることはありません」と指摘するのは、心理カウンセラーの山本トースネスみゆきさんです。
そこで、心がモヤモヤする原因とその解消法を山本さんに聞いてみました。

心のモヤモヤはなぜ起きる?

──頭では「前向きにがんばらねば」と思っているのに、やる気が出ないとか、突然心がモヤモヤして落ち着かなくなるといったことがありますが、なぜモヤモヤが生まれるのでしょうか?

山本 多くの方は、自分は思考で行動していると思っているようですが、じつは感情が行動に大きな影響を与えているのです。
とりわけ社会人になると、感情を抑えて生活しなければならない面が多々出てきますよね。嫌なことでも率先して引き受けたり、パワフルに振る舞ったり、平穏を装ったりしなければならない。これは仮面のようなもので、外に見せたい姿であって、必ずしもあなたの本心でないことが多いのではないでしょうか?心のモヤモヤとは、あなたのこころの奥にある本心が何かを教えてくれるメッセージなのです。

──ということは、モヤモヤは解消するのではなく、向き合うべきもの?

山本 そうです。モヤモヤは悪いものではないのです。ふつうは、心がモヤモヤしたら、お酒を飲んで憂さを晴らすとか、映画を見に行くなど楽しいことをして忘れようとしますね。それは一時的にOKですが、じつは問題を先送りしただけで、解決にはなりません。

モヤモヤが起きたら、思考と感情と行動の3本柱を描いてみる

──では、どうやってモヤモヤと向き合えばいいのでしょうか?

山本 モヤモヤする時というのは、何かに行き詰まっているとか、悩みがあるといった時だと思うんです。それをまず、よく見つめてみます。肩の力を抜き、フーッと息を吐いて、心身共にリラックスしておこなうと、だんだん見えてくると思いますよ。

心のモヤモヤと向き合うためにお勧めしたいのが、「思考」と「行動」と「感情」に分けて書き出すという方法です。


山本トースネスみゆき著『7週間セルフイメージ革命』より。イラスト・浦谷さおり

何かに行き詰まった時、多くの人は、感情と思考をごちゃまぜにして、モヤモヤを増幅させる傾向にあります。
上の記入例の女性は、モヤモヤの原因を、10年近くキャリアを積んできたけれど、このまま仕事を続けるべきか分からず迷っていることに気づきました。
そこで、私が何を感じているか(どんな感情か)聞くと、「今の仕事は確かに安定しているけれど、このままでいいのかなって思う」と返ってきました。
これは感じている(感情)ではなく、考えている(思考)言葉です。思考という外層に包まれているのが感情で、その奥に、本来どうしたいのか、どうしたらよいのかといったヒントが宝の山のように積まれているのです。
その宝を探し当てるには、まずは感情と思考を見極めなければなりません。

感情と思考を区別する

──感情とは、例えばどのような言葉で表せるものですか?

山本 いくつか例を挙げてみますね。

負の感情──がっかり、悲しい、不愉快、むなしい、憂鬱、切ない、恨み、泣きたい、嫉妬、憎悪、不安、怒り、後悔、情けない、失望、困惑、あきれる、孤独、怖い‥‥

正の感情──嬉しい、懐かしい、満足、心地よい、得意、爽快、和む、すっきり、落ち着く、楽しい、情熱、高揚、快感、愛おしい、ドキドキ、期待、喜び、意欲、やる気‥‥

思考と感情の仕分けができたら、今度は、いつも自分が取っている行動を書き出します。自分のモヤモヤとの関連を客観的に捉えてみるのです。

──こうした作業で、モヤモヤは解消されるものでしょうか?

山本 モヤモヤは自分の感情がよく分からないからモヤモヤなのです。その原因が分かり、思考に包まれた感情とその奥にある「願望」が分かれば、それはもうモヤモヤではありません。
最後に、ひとつヒントを。どんな時に正の感情になるか思い出してみましょう。自分が心地よい感情になる、そういう時間をできるだけ取るようお勧めします。

まとめ 心のモヤモヤは悪いものではなく、本当の自分が発するメッセージ。モヤモヤが起きた時には、思考と感情、行動に分けてみる。そして感情の奥にある願望を掘り下げてみましょう。

*もっと実践的に掘り下げたい方は、山本トースネスみゆき著『書込式 7週間セルフイメージ革命』をご覧ください。
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この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。