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blog | 2016.12.05
子育ての悩み〜子供の脳の正しい育て方は?
子供を授かったとき、「この子の能力を引き出すのも潰すのも自分だ」と考えたら、どうすればいいのか、悩んでしまいますよね。
「子供の能力を最大限に引き出すには、何を経験させればいいだろう?
何を勉強させればいいだろう?」と。
子供の脳には正しい育て方があります。まずは、脳の仕組みを知っておきましょう。
脳には人間脳と動物脳がある
子供の能力を引き出すために最初に思い浮かぶのは、習い事や幼児教育だと思いますが、
ちょっと待ってください。
残念ながら、むやみに知識を詰め込んでも効果は出ません。
子供時代、とりわけ乳幼児期は脳が劇的に発達していきます。
その段階に応じた働きかけをしてあげることが、能力を引き出すためにはいちばん大切だと、
家庭教育師で学校心理士や上級教育カウンセラーでもある大森弘先生はおっしゃっています。
以下は、大森先生の著書をもとに紹介します。
人間の脳で特徴的なのは、「人間脳」といわれる部分と、「動物脳」といわれる部分があることです。
「人間脳」は思考したり、創造したりといった、他の動物にはない精神活動をする部分です。
「動物脳」は他の動物にもある、本能的な欲求(睡眠・食欲など)や情動を司る部分です。
幼児教育で育てるのは主に「人間脳」のほうですが、まずは「動物脳」のほうから育てないと、「人間脳」はうまく育ちません。
「動物脳」は生まれてすぐから働きはじめ、4〜5歳頃にもっとも発達します。
一方、「人間脳」は1歳頃から働きはじめ、10歳前後までに大きく発達します。
「動物脳」より遅れて、長い年月をかけ「人間脳」は発達していくのです。
子供を欠陥住宅にしないために
文教大学教授の成田奈緒子先生は、「動物脳」のことを「からだの脳」と名付けられました。
乳幼児期に大切なのは「からだの脳」をしっかり育てることで、この「からだの脳」を育てる支援をせずに「人間脳」ばかり育てることは、「2階建ての家の1階部分を欠陥素材でつくり、その上に大きく頑丈な鉄筋コンクリートづくりの2階を載せようとするようなもの」なのだそうです。
「人間脳」ばかり育てるというのは、以下のようなことです。
- からだを動かして思いっきり遊べるような環境や体力をつける機会をつくらない。
- 「早寝早起き朝ごはん」に代表されるような基本的生活習慣を身に付けることよりも、知的な早期教育を優先する。例えば勉強のために夜ふかしを許可するなど。
まとめ 「動物脳」と「人間脳」のバランスを保つことが、子供の脳の正しい育て方
「動物脳」と「人間脳」の2つがアンバランスに育つと、うまく発達できていない「動物脳」が「人間脳」の働きを鈍らせ、学力低下をはじめ、無気力やすぐにキレるなどの問題につながっていくと言われています。
やはり子供時代、特に乳幼児期から小学校入学までは、生活の中心を遊びにし、遊びのなかで色々なことを身につけさせるのがいいようです。
子供と過ごす生活はとても幸せな半面、とまどいや不安、悩みも伴うものです。さまざまな情報に振り回されずに子育ての原理原則を知り、自信を持って子育てをすることはとても大切なことです。そんなときに、多くのお母さんやお父さんの悩みに寄り添ってきた大森先生の本をオススメします。
乳幼児期から思春期の子育ての悩みに一つひとつ答えながら、子供を育てる際のポイントをわかりやすく記した大森弘先生の『母親はみな一生懸命~愛情がからまわりしないための35のポイント』。
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- この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
- 書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。