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blog | 2016.11.16

体に良くておいしい、みりんと酒の選び方

みりんや酒でも商品がいろいろあって、いったい何を基準に選べばよいのか迷ってしまいますよね。

「体にいい」ことを基本に、料理がおいしくなるみりんと酒の選び方をまとめてみたいと思います。

 

みりんと酒は原材料欄を確認して選ぼう

 

決して高級なものを選ぶ必要はありませんが、みりんや酒には添加物をたっぷり使って醸造期間や工程を減らし、その分、価格を安く設定したものが出回っています。

「安さ」だけを基準にして選ぶと、それらの添加物を毎日毎日、料理と一緒に摂取することになります。ラベルの原材料を確認し、本来の製法に近いかたちで作られたみりんや酒を選ぶようにしましょう。

 

酒は料理酒と日本酒、どちらがいいの?

 

料理にどちらを使っても大丈夫ですが、料理酒と日本酒(清酒)の大きな違いは、塩が加えられているかどうかです。

料理酒には大抵、2%前後の塩分が加えられています。食塩を入れて飲めなくすることで、酒税がかからないようにしているのです。これは海水に近い塩分濃度ですから、味付けの際には塩の量を調整しましょう。

日本酒はそのまま飲むことを想定しているため、酸味や雑味が出ないようつくられますが、料理酒では酸味や雑味は取り除きません。料理に加えたときにコクやうまみとなるからです。

また、最近は無塩の料理用の酒(酸味や雑味を残したもの)も販売されています。これは日本酒同様、酒類販売免許を持つ店でしか取り扱えませんし、酒税がかかるため割高になります。

原材料欄には、「米、米麹」が基本で、「食塩」(料理酒の場合)や、商品によっては「醸造用アルコール」(日本酒の場合)が足される程度が望ましいです。糖類や保存料などが添加されているものは避けたいところです。

 

みりん風調味料は、みりんではありません!

 

みりんは「もち米、米麹、焼酎」と原材料欄に書かれたものがいいでしょう。本来の製法でつくられたみりんは、甘い酒として飲用できるものです。代表的なものに「三河みりん」などがあり、料亭などではおなじみです。

ところが、多くの家庭では「みりん風調味料」がみりん代わりに使われています。

みりん風調味料は、ブドウ糖や水あめ、香料などを配合した合成甘味料のようなもの。本来のみりんとは味や風味、料理に加えたときの仕上がりがまったく違います。みりん風調味料しか使ったことのない方は、ぜひ一度みりんを使ってみてください。そのおいしさに驚くはずです。

酒と同じで、みりんだと酒税がかかりますが、みりん風調味料は税がかからないうえに材料費や製造費も安くつくため、安価で販売されています。

それと、気になるのはスーパーで売られている有名メーカーなどの「本みりん」。本来の製法でなく、醸造用アルコールを使って短い期間でつくる新式製法でつくられたみりんも「本みりん」と謳えますので、比較的安く手に入る「本みりん」は原材料欄に「醸造用アルコール」と書かれていることと思います。糖類などが添加してある商品もありますので、確認してから購入しましょう。

 

この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。