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blog | 2015.05.08

書籍編集者の仕事

作家が書いたらそれを印刷すれば本ができるんじゃないの?
編集者って、何やっているの?

 

業界以外の多くの方がそう思っているようです。

 

本当はそれでいいのです、編集者は黒衣(くろこ)的職業ですから。
むしろ黒衣であることを誇りにしているのが編集者です。

特に、書籍の編集はとても地味です。
ドラマなどで、編集者がおしゃれなバーで著者と楽しくお酒を飲んだりしていますが、
それはほんの一面で、そんなにかっこいいものではありません。

忙しい人が相手ですから、
打合せは、飛行場、駅のそばの喫茶店ということもしばしば。

ゴールデンウィークなどは集中して執筆してもらうにはうってつけのため、
こちらも休日返上で事務所に待機したり、うかがったり。
「夜討ち朝駆け」の精神で生きてます。

さて、黒衣である書籍編集者がどんなことをやっているか、
主な仕事を挙げてみましょう。

 

【企画書の作成】

「この著者のこんな本を出したい」と思ったら、
構成・内容・表現の方向性、
出すことの社会的意味、対象読者の分析、
売れ筋になる可能性などを書いて編集会議に諮る。

 

【執筆の応援、補助】

企画が通り、著者のOKが出たら、
打合せを重ねて企画をさらに練り上げ、執筆に取り掛かってもらう。
締切を決め、原稿を書き上げるまで、応援団に徹する。
原稿内容に対し、最初の読者として感想や意見を伝える。

 

【原稿のチェック、修正依頼】

原稿が上がったら、内容の裏取りをおこなったり、
通じにくい表現の修正をお願いしたり、
構成を入れ替えたりする。
ときには編集者がリライティングも。

 

【本づくりの進行管理】

本づくりのおおよその設計ができたら、
カバー周りのデザインをおこなう装丁家、校正校閲をおこなう校正者などを選定・依頼、料金交渉、その他、DTPまで含めた進行管理をおこなう。
印刷会社には、束見本を依頼したり、見積もりを取ったりします。
原価計算も大事な仕事です。

 

【宣伝計画とその実務】

書評に載せてほしい媒体をさがしたり、広告やチラシの原稿を作ったり。
このあたりになると、営業さんとの共同作業が始まります。

 

こうしてみると、編集者とは、
原稿を本の形にして世に送り出すための何でも屋と言えそうです。

 

ある編集者は、給料を時給換算したらアルバイトより安いと言ってました。
でも、それが楽しいからやっているのが私たちなのです。
次回は、雑誌の編集者について書こうと思います。

 

(書籍編集者 良本和惠)

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この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。