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blog | 2020.04.17

自費出版でも書店に置いてくれるの? 

書店に並ぶたくさんの自費出版

 

意外に思われるようですが、本屋さんに並んでいる本は、すべて商業出版とは限りません。じつは自費出版本がけっこう置かれています。
出版不況といわれる現在は、自費出版や共同出版の率が増えていると思われます。

本屋さんに並んでいる本には、「これは商業出版」、「これは自費出版」と明記されていないので、読者からすれば判別できません。私たち業界人には、商業出版に見えて自費出版の匂いするものというものが何となく分かります。

 

自費出版の多いジャンル

 

自費出版は、医学書や宗教書、建築関係、政治家の本に多いと言われます。
なぜかというと、資金や支持者を持っている人たちに、出版社が本を出しませんかと声かけし、声を掛けられた方にもメリットがあり、実際に売れるからです。

 

新人著者の自費出版本もベストセラー作家の横に置かれるかも!?

 

では、一般人つまり新人著者の自費出版本が本屋に置かれないかというと、それは工夫しだいです。

自費出版してくれた出版社が書店売りのオプションを持っていたら、営業手数料を支払いさえすれば、置いてくれるでしょう。これで第一関門クリアーです。

 

この場合、出版社の営業さんと書店にお願いに行くとか、置いてくれた後も、自分の本が売れるように努力をする(SNSなどで「この本屋さんにあります」といった宣伝をする)必要があるでしょう。

これがないと、置かれたはいいが、売れないと即返品になる危険がありますので、7割方は自分で読者を引っ張ってくるくらいいの覚悟が必要です。

 

自分で直販営業する方法

 

これは裏ワザ的な方法ですが、本の内容に自信のある方なら、自分で直接取引の営業をするという選択もあります。

すると、出版社に営業手数料を支払わなくて済みます。

そのかわり、店員さんに厳しい対応をされたり、傷つくこともあると思うので、メンタルを強くして取り組みましょう。

この場合、いつもお世話になっている本屋さんから攻めていくのがオススメです。

 

そうして一店舗ずつ広げていく。このとき、例えば「10冊を置いてくださったら、7,8冊までは販売できるよう、自分も努力します」といった言葉があると店員さんの対応も違ってくるでしょう。むしろ、こうした言葉がないと難しいかもしれません。

商業出版でヒット作を何冊も出してきたホリエモンでさえ、自分で書店営業をして売ってきたと言っているくらいです。
新人著者は自費出版を着実に売ることで、ファンを増やし、やがては商業出版の声がかかるようにがんばっていただきたいものです。

この記事の作成者:良本和惠(よしもと・かずえ)
書籍編集者。1986年人文社会系の出版社で書籍編集者としてスタート。ビジネス系出版社で書籍部門編集長、雑誌系出版社で月刊誌副編集長をへて独立。2013年夫と共に株式会社グッドブックスを立ち上げる。趣味は草花や樹木を眺めること。