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悲しまないで、そして生きて~愛する死者からのメッセージ~

読み物・自己啓発

悲しまないで、そして生きて~愛する死者からのメッセージ~

鈴木秀子 著

亡くなったあの人は、今どこにいて何を想うのか。
深い愛で結ばれた人たちは生死を超えて愛を伝え合う。
遺された人を救った9つの実話。

幼くして逝ったわが子
幸薄い人生を送った夫の突然の死
不倫の末に自殺した彼女
自動車事故によって自分を一人置いて亡くなった家族たち
不慮の事故によって失った腕……

予期せぬ事故や急死によって愛する人を失い、
喪失感から抜けきれない人々の元にもたらされた
亡き人たちからのメッセージ。

本書は、著者の元に寄せられた実話を構成したものです。

第一話 ママ、悲しまないで

深夜零時30分になると聞こえてくるピアノの調べ。それは、5歳の時に小児がんで逝った娘が一生懸命に練習していた曲だった。
「こんなに短い人生なら、ピアノの練習などさせずに思いっきり遊ばせてやりたかった。娘はつらい思い出だけを抱えて、死んでしまったのだろうか」
そう嘆く母の夢に娘が現れて言ったこととは…。

悲しみと光

第二話 失われた右腕が語りかけたこと

大学三年の時に自動車事故で右腕を失った福原さんは、「あの事故が一瞬のうちにすべてを奪ってしまった。大学生活も、絵を描く夢も…」と、絶望の淵でアメリカへ渡航。そこで知ったのは、片腕の人のための道具や、同じ悩みを抱えている人の多さだった。あるとき、亡くなったはずの右腕が語りはじめた、「私がなくなったのはね、あなたを生かすためだったんですよ」と。

第三話 在(いま)すがごとく死者は語る

エリザベスにとって、この世でいちばん恐ろしいもの。それは猫。彼女の人生が一瞬のうちに暗転したとき、その引き金となったのが猫だった。子供のころ、自動車事故で両親と姉を失ったエリザベスは、ナイフ恐怖症に悩むユンさんに出会う。ユンさんの家族は、ボートピープルとしてアメリカに渡っていたときに父親が餓死し、その肉をナイフで削られる場面を見てしまったのだった。その二人の前に現れた亡き父と母は…

空と希望

第四話 不倫の末に自殺した女性の真実

大手メーカーに勤めていた武田さんは、会社の女性との不倫関係を奥さんに知られてしまう。奥さんと別れて一緒になってほしいと懇願してきた女性を武田さんは拒否し、女性は服毒自殺。彼女の遺書から会社へも知られて、退職。ある日、良心の呵責に耐えかねていた武田さんの前に、彼女とそっくりな女性が現れて…。

第五話 雪原に咲いた一輪の椿

新潟の大家族に嫁いだ聡子さんの姑が亡くなったのは、2月の寒い日、朝からしんしんと雪が降り続いていた。親戚への連絡や葬式の準備に大わらわの聡子さんは、6歳になる娘、道子ちゃんをかまう暇はなく、ようやく一段落したとき、道子ちゃんの姿がどこにもない。道子ちゃんは雪の中、家を飛び出していた。…

第六話 自殺の淵に立った医師を助けた存在

人っ子一人いない、深い森の中──。「立ち入り禁止」の立て札を無視して、森の中に入っていく男の姿があった。男の手には太いひも。自分の執刀のミスによって患者を死なせてしまった医師は、人知れず首をつって死のうとしていた。そこへ現れた仙人のような風貌の老人。老人もまたかつては医師だったという。老人に心を許し、話し始める医師だったが…。

命と希望

第七話 亡き幼子(おさなご)からのメッセージ

真由美さんの一人息子、6歳の翔太君が亡くなって、1年が経とうとしていた。家の前は幼稚園のバスの停留所になっていて、園児たちの元気な声が響いてくる。そこには元気な翔太君の声はもうない。幾度となく押し寄せる悲しみや苦しみを鎮めてくれたのは「玉手箱」、それを握りしめれば心が落ち着くのだった。ところが、それが見当たらなくなって…。

第八話 「生きる意味」を伝えるために蘇(よみがえ)った夫

無口な男性と結婚し、何の変化もない生活を続けていた美佐子さんは、風邪をこじらせて寝込んだとき、夫が「お前もまた、俺にこんな思いをさせるのか」と声を荒げたのをきっかけに、夫の辛い子供時代を知る。その夫が心臓発作で急逝。辛い過去を引きずって暮らしてきた夫の人生とは何だったのかと思う日々。そんなとき、捨てられた子犬がやって来て…。

第九話 時空を超えて人びとを救いつづける永遠の命

吹雪の中、ベテラン登山家の川村孝弘さんを襲った魔境。もう駄目だと思ったとき、目の前に現れて助け出し、忽然と消えていったのは西洋人の風貌をした老人だった。自分を救った人は何者だったのか。それを求めてやって来たロンドン。そこで、川村さんが目にしたものとは…。

特異な体験を機に自らの生を輝かせていった人々

本書の収録された9つの話は、著者の鈴木秀子先生のもとに体験者がやって来て話してくれたことです。

鈴木先生は言います。

「これらの話は他者から見ると、思い込みや幻想にすぎないと思われるかもしれませんが、本人にとっては真実そのものの体験です。科学的な説明は不可能かもしれない体験が、本人にとっては幻想ではないという、たった一つの決め手は、この体験以降のその人の人生にかかっています。その人たちに共通しているのは、その特異な体験を機に、生きる方向を変えていったことです。死者との出会いが恵みとなり、その人たちは、今、自分に無償で与えられている命を慈しみ、与えられている命故に、自分という存在に尊い価値があることを自覚し、自らの生を輝かせています。」

愛する人たちにのみ死があり、そして、愛する人たちにとって死はない。

愛する人のみが、心が張り裂ける思いで死を体験しているのです。しかし、愛する人の中で、死んでいった人たちは永遠に生き続けます。──本文より

 

悲しまないで書影HP用

鈴木秀子著 悲しまないで、そして生きて
愛する死者からのメッセージ~
四六判・並製、232ページ 定価:1,650円(本体1,500円+10%税)

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鈴木秀子(すずき・ひでこ)

聖心会シスター・文学博士

東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。フランスとイタリアに留学。米国スタンフォード大学客員教授、聖心女子大学教授を経て、国際コミュニオン学会名誉会長。聖心会会員。修道院で8年間にわたる沈黙の行を経験し、その後も日々の瞑想を実践。教育活動のほか、ゲシュタルト・セラピーに従事、人々の悩みに向き合い、数多くの死にゆく人々を看取ってきた。日本に初めてエニアグラムを紹介し、以後、日本におけるエニアグラムの第一人者として高い評価を得ている。著書に、『死にゆく者からの言葉』(文春文庫)『愛と癒しのコミュニオン』『心の対話者』(文春新書)『9つの性格』(PHP文庫)『人はいつか死ぬのだから』(PHP)など多数。

 

感動の実話 全9話

第一話 ママ、悲しまないで
第二話 失われた右腕が語りかけたこと
第三話 在(いま)すがごとく死者は語る
第四話 不倫の末に自殺した女性の真実
第五話 雪原に咲いた一輪の椿
第六話 自殺の淵に立った医師を助けた存在
第七話 亡き幼子(おさなご)からのメッセージ
第八話 「生きる意味」を伝えるために蘇(よみがえ)った夫
第九話 時空を超えて人びとを救いつづける永遠の命

メディア情報

夕刊フジ 書評欄 2023年6月28日付

夕刊フジ悲しまないで