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社会
移民 難民 ドイツからの警鐘
川口マーン惠美 著
たった10年で様変わりしたドイツ・ヨーロッパ。
これは明日の日本か!?
2015年秋、ドイツのメルケル首相が唐突におこなった国境開放。
中東やアフリカからドイツを目指した人々がなだれ込み、EU諸国は大混乱に陥った。
その反省のないまま、次期政権によって「第2波」が起き、いまや制御不能状態に。
ナイフによる犯罪の急増と、暴動やテロの増加。治安の良かった都市までも不安に陥れた原因、それは現実からかけ離れた政策にあった。
本書は、2020年以降、ドイツやEUで何が起きたか、その時々に発表した原稿に「追記」を施したもので、自治体の混乱、住民の不満、EU諸国の政策転換など、メディアがあまり報じない現地の状況をお届けする本です。
(弊社刊『移民難民 ドイツ・ヨーロッパの現実2011-2019』の続編です)
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たった10年で様変わりしたヨーロッパ
文明や文化の香りのする風景、長い年月を掛けて築き上げた落ち着いた国のありようも、たった数年で変わることがある──。それを現実に見せてくれるのが、ここ10年のドイツやヨーロッパです。
一国の為政者による移民難民政策によって混乱に陥ったドイツとEU諸国の実情を、ドイツ在住40年の著者が、語ります。
国民感情と乖離する政治・メディア
ドイツに流入した人々は、本当の難民ばかりではありませんでした。むしろ密航を斡旋する組織にお金を払ってやって来られる人達が大半で、NGOがそれを手助けしたと言います。当然、難民として認められない人が待ちにあふれかえる。
ここで起きた自治体の苦悩や、住民の不安。それを無視するかのような政治とメディア。これについても、詳しく述べています。
2024年12月20日、ドイツの州都では、クリスマスマーケットに車が突っ込み、300名が犠牲となる惨事が起きた
日本は大丈夫か
人口が減少しつつある日本はいま、労働不足で、外国人の大量受け入れを推進していると言います。
同じように人口が減少し労働不足のドイツも難民に期待していたそうです。それが今、どうなったのか。ぜひ本書を読んで、日本の未来を考えていただきたいです。
著者略歴
川口マーン惠美(かわぐち・まーん・えみ)
作家。日本大学芸術学部卒業後、渡独。シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ヨーロッパの政治・文化・経済を、生活者として鋭い感性で分析。2016年『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)が第36回エネルギーフォーラム賞・普及啓発賞を受賞、18年『復興の日本人論 誰も書かなかった福島』(弊社刊)が第38回の同賞特別賞を受賞。その他の主な著書に、ベストセラーとなった『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』(講談社α新書)、『世界「新」経済戦争』(KADOKAWA)、『メルケル仮面の裏側』(PHP新書)、『そしてドイツは理想を失った』(角川新書)、『移民難民 ドイツ・ヨーロッパの現実2011-2019』(弊社刊)、近刊に『ドイツの失敗に学べ』(ワック新書)がある。
構成
第一章 犯罪・暴動──様変わりするドイツ社会
悲鳴をあげる自治体/警官をターゲットにした大暴動/外国人マフィアの温床になったドイツ/治安の良い都市が大暴動に見舞われる ほか
第二章 ノーを突きつけるEU諸国
フランスの移民政策の失敗を露わにした大暴動/「国境の壁」を張り巡らせたポーランド/イタリア女性首相の毅然たる難民対策 ほか
第三章 EUを混乱に陥れたのは誰か
メルケルの「我々はやれる!」で始まった悪夢/移民大国ドイツの複雑な「差別」事情/EU諸国の懸念をよそに移民法を改正/瓦解するドイツ政治 ほか
第四章 難民たちはこうしてやって来た
美しいカナリヤ諸島にアフリカ難民が殺到/密航を斡旋する犯罪組織/数百人の溺死者が出ても……/EUをめざす難民の危険なルート ほか
第五章 日本は「ドイツの今」に学べ
ドイツは日本の近未来か!?/人口減少の日本は、安易に移民に頼るな ほか
移民難民 ドイツからの警鐘
ISBN978-4-907461-47-8
定価 1,650円(本体 1,500円+税10%)