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読み物・自己啓発
日本書紀〈3〉ひろがるヤマト 全現代語訳+解説
寺田惠子 著
伝説的英雄ヤマトタケルが登場!
その短い生涯で、日本の領域を東西に大きくひろげる。
神託を受けた神功皇后は、妊婦の身でありながら海外に遠征する。
広がる版図、海外との通交。
古代の日本が大きく動きだす!
5月30日発売、予約受付中
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ヤマトタケル、日本の東西を駆け抜ける
本書は、第12代景行天皇から13代成務天皇、14代仲哀天皇、第15代応神天皇までが収録されています。
中でも、景行天皇の皇子ヤマトタケル(日本武尊)は、16歳で九州へ出陣し、その後東北地方へと再び出陣、
その過程で残した多くの伝説が語られます。
古事記とはまったく違う、景行天皇との父子関係も注目点のひとつです。
海外との通交を開いた神功皇后
仲哀天皇の后・神功皇后は、神託(神のお告げ)によって海外へ遠征しますが、身重(妊娠中)の身でありました。
身重の女性が対外的に活躍するといった人物造形は、日本においても世界を見渡しても「異例中の異例」であると著者は述べます。
そして、日本書紀には、卑弥呼が神功皇后であったと匂わせる記述があり、これも注目点です。
また、神話的に語られる神功皇后の海外遠征と、一方で、『魏志倭人伝』や『百済記』といった大陸や半島の歴史書からの引用も日本書紀に収録され、これについて著者は、「日本書紀編纂当初の東アジアの国際状況と、それに退治する日本の政治姿勢があったはず」と述べています。
大きく動きだした古代の日本に思いを馳せながら読んでいただきたい一冊です。
本書の注目のポイント
●古事記とは大きく異なるヤマトタケルと父 景行天皇との関係。
●異例づくめの神功皇后。天皇と同等の扱い、原著で1巻を占める記述。
●神功皇后=卑弥呼を匂わせる日本書紀の記述。
●海外の史書や碑文にも登場する日本。
●当時、世界には珍しい女性リーダーたちの登場。
──歴史と伝説の交錯する時代を、著者があざやかに読み解く。
※読みやすい2色刷。
※随所に水墨画による挿画。
※テーマ別解説、コラムも多数
寺田惠子 訳・著
『日本書紀 全現代語訳+解説〈3〉ひろがるヤマト』
四六判・並製、304ページ 、ISBN978-4-907461-48-5
定価:2,090円(本体1,900円+税)
5月30日発売、予約受付中
著者略歴
寺田惠子(てらだ・けいこ)
古事記学会理事、元学習院女子大学講師。
東京都出身。豪州シドニー大学を卒業後、日本女子大学大学院博士課程単位修了。湘南短期大学教授、学習院女子大学、和洋女子大学講師、上代文学会理事などを歴任。専門は日本上代文学。古事記、日本書紀、万葉集の講義は社会人講座等でも人気を博す。著書に『日本書紀 全現代語訳+解説〈一〉神代─世界の始まり』、同シリーズ『〈二〉建国と神々の祭り』(以上、グッドブックス)、編著書に『日本神話事典』『万葉ことば事典』(共編著、大和書房)などがある。
本書の主な内容
第12代 景行(けいこう)天皇
・景行天皇の九州行幸(したたかな女性リーダーたちが登場)
・皇子ヤマトタケルの西征(敵将が名付けた「日本武尊」の名)
・ヤマトタケルの東征(駿河での野火、オトタチバナヒメの入水)
・ヤマトタケル没後の白鳥伝説と、皇子を偲ぶ、父、景行天皇
第13代 成務(せいむ)天皇
・行政区域を整える
第14代 仲哀(ちゅうあい)天皇
・筑紫への出立と仲哀天皇の急死
神功(じんぐう)皇后(仲哀天皇の皇后)
・神託の神々
・男装する皇后(新羅親征)
・三韓朝貢の始まり
・武内宿禰(たけうちのすくね)の計略
・神功皇后と卑弥呼(ひみこ)
第15代 応神(おうじん)天皇
・百済との通交
・武内宿禰の危機
・百済の王仁(わに)の来朝
・波乱の予兆
以下、続刊予定
〈4巻〉巨大古墳の時代 (仁徳天皇~雄略天皇) 今秋刊行予定
〈5巻〉海外との往来ー緊張と需要 (清寧天皇~欽明天皇)
〈6巻〉日出ずる国 (敏達天皇~皇極天皇)
〈7巻〉大化の改新から壬申の乱 (孝徳天皇~天智天皇、天武天皇 上)
〈8巻〉律令国家へ (天武天皇 下~持統天皇)