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日本の死活問題 国際法・国連・軍隊の真実

社会

日本の死活問題 国際法・国連・軍隊の真実

色摩力夫 著

周辺で有事となった時、国防と法の現実を知らなければ、わが国の存亡を危うくする!

◎国際社会は、いまだ戦争違法化に向かっていない
◎国連憲章で日本は世界で唯一の“敵国”である
◎安保法制は自衛隊が真正の軍隊でないことを露呈した
◎日本の周辺危機に国連はまったく対応できない

──戦時国際法の第一人者による国防と法を考える47の視点

多くの日本人が知らない国際法・国連・軍隊の真実

 

以下の10項目のうち、いくつ知っていますか?

これらは、『日本の死活問題~国際法・国連・軍隊の真実』の47の視点から10項目を拾ったものです。

 

□ 中韓による「歴史認識」や慰安婦問題は正当な要求なのか
平和条約締結後に「歴史認識」問題を振りかざす 中国と韓国の行為は、国際社会のルールに反する。

□ 真珠湾攻撃は国際法違反?
奇襲攻撃は今も昔も、国際法上、合法である。 わが国が不当な汚名を甘受するいわれはない。

□ 核攻撃や空襲は戦争犯罪になるのかどうか
条約など法的文書に明記されていなければ、禁止事項にならない。
よって、核攻撃も空襲も、残念ながら戦争犯罪に当たらない。

□ 無条件降伏とは何か
無条件降伏=何をされても仕方がない、ではない。
それを熟知していた日本の外務官僚によって、GHQによる直接統治は免れた。

□ 国連創設時の参加条件
国連創設への参加条件は、枢軸国へ宣戦布告した国とされ、
あわてて日本とドイツに宣戦布告をした国も少なくない。

□ 国連憲章に残る「敵国条項」
「国連加盟国は、日本を武力攻撃してもよい」。 国連憲章には、そう取れる条項が存在する。

□ 国連と戦争
国連憲章は、4つの戦争を認めている。 これは、すべての戦争を認めていることと同じ。

 日本の「安保法制」の特殊性
国防に細かな法律が必要になるのは、 自衛隊が警察的性質を備えているからである。

□ 日本国憲法第9条の中身
9条1項の戦争放棄や平和主義は多くの国の憲法に謳われた、ありきたりの条項。
2項の「戦力の不保持」は自衛隊の存在と矛盾し、「交戦権の否認」は主権の放棄にあたる。

□ フランス人権宣言に書かれた憲法への態度
人民は常に憲法を再検討し、改正し、変更する権利を有する。 ひとつの世代が、自らの法に将来の世代を従わせることはできない。 ──フランス人権宣言 第28条

 

いかがでしたか?
本書の編集を手伝ってくれた現役の東大生(3年生)は、ほとんど知らなかったと言って驚いていました。


国際社会のルールや常識、国連や軍隊の現実は、私たちのイメージとはかけ離れていることが多々あります。本来ならば、教育やメディアによって周知すべきところ、わが国においては、戦争を想定すること自体がタブー視されてきたためです。

 

戦時国際法の第一人者が指摘する日本の盲点

 

国際情勢が緊迫化し、いつ有事になるともしれない今、

中韓による歴史認識問題が何度も蒸し返され、いまだに決着をみない今、

国際法の基本的知識や、国連の実像、自衛隊の構造的欠陥について正しく把握しておかないと、日本の存立自体が危うくなりかねない。

──こうした問題意識から本書は生まれました。

 

著者の色摩力夫(しかま・りきお)氏は、陸軍士官学校の途中で終戦。東大をへて、外務省に入省。
1970年代に戦時国際法を改定するための政府専門家会議に出席。

それ以降、外務省も防衛省も関心を示さなかった戦時国際法の研究を開始し、外交官や大使、総領事として9カ国に駐在し、20年以上を海外で過ごしながら、国際法や軍隊の本質について研究され、戦時国際法の第一人者としての地位を築かれました。

海外を舞台に活躍してきた著者は、日本でも話題のエドワード・ルトワックやルパート・スミスなど、海外の戦略家たちに以前から注目してこられました(原書で読まれるそうです!)。本書にも、戦略家たちの視点がたくさん盛り込まれています。

 

世界という土俵で日本が生きていくには、国際社会の実情や時代の変化をとらえておく必要があります。

 

1項目4ページ読み切りで、わかりやすく表現

本書は、今こそ日本人に伝えたい歴史的事実や国際法の現実を1項目4ページに納め、分かりやすく説いています。

日本の死活問題本文

 

北朝鮮が繰り返すミサイル発射や核開発、中国の海洋進出など日本の周辺危機は、戦後最大のものと言われています。そんな中、戦時国際法や国際社会の現実について押さえた本はあまりありません。有識者から一般読者まで幅広い層にお読みいただきたい一冊です。

著者プロフィール

色摩力夫(しかま・りきを)
元外交官・評論家。1928年(昭和3年)横浜市に生まれる。仙台陸軍幼年学校卒業後、陸軍予科士官学校入学。この年に終戦を迎える。東京大学文学部仏文科を卒業後、54年外務省入省。スペイン、ベトナム、OECD、ペルー、イタリアに在勤。国連局社会課長、中南米第一課長、中南米参事官、内閣官房インドシナ難民対策連絡調整会議事務局長、在サン・パウロ総領事、駐ホンジュラス大使、駐コロンビア大使、駐チリ大使を歴任し、92年に退官。その後、浜松大学国際経済学部教授、2003年退職。国家基本問題研究所客員研究員。
主な著書に、『オルテガ』『アメリゴ・ヴェスプッチ』(以上、中公新書)、『国家権力の解剖』(総合法令)、『黄昏のスペイン帝国』(中央公論新社)、『国民のための戦争と平和の法』(小室直樹氏との共著、総合法令出版)、『国際連合という神話』(PHP新書)などがある。